ユイノウカッコカリについて語るスレpart36
1 審神者な名無しさん 22**年4月1日から実装されたユイノウカッコカリについて語るスレです。 相談・報告・ノロケ・雑談、なんでもあり。 ただし、全年齢板であることを忘れずに。 《ユイノウカッコカリとは?》 ・練度カンストした審神者と刀剣男士のみができる儀式です。 ・男審神者も可能です。 ・審神者も刀剣男士もいずれもLv99に達していなければ、儀式は不可能。刀剣男士はともかく、審神者レベルがカンストするのはなかなか難しいので、そもそも対象者はあまり多くありません。 ・名称は結納を連想させるものですが、実際には練度の上限をちょっとだけ緩める儀式。結婚とは無関係です。 ・でも、練度カンストするほど長く一緒にいるということは、それなりに相性がいいわけで……祝言のかわりにやっちゃう審神者と刀剣男士もちらほら。 (Part25で統計を取ったところ、Love勢と Like勢が半々くらい) 関連スレ 【リア充】ユイノウカッコカリをした喜びを叫ぶスレ【爆発する】part42 http://〜 【俺の嫁に】ユイノウカッコカリしたい奴集まれ【なってくれ】part58 http://〜 2 審神者な名無しさん >1乙 3 審神者な名無しさん スレ立て乙! 4 審神者な名無しさん 新スレ立った〜! しかし、前スレ850は、何かこう……甘酸っぱかったな。 忘れかけていた青春というか。 5 審神者な名無しさん >4あぁ。同田貫にどうユイノウカッコカリを持ちかけるか。 大人しそうな女の子だけに、ヒヤヒヤしたよな。 しかし、あんな大人しい子が戦闘狂の同田貫と Love的な意味でユイノウカッコカリしたいとは……。 6 審神者な名無しさん 貴重な女審神者成分が……。 7 審神者な名無しさん >6やめろ。同田貫に兜割されるぞ! 〜〜以下、雑談が続く〜〜 18 審神者な名無しさん やっぱ、酒を飲むなら次郎姐さんだろJK 自分、女審神者なんだが、あの子とLike的ユイノウしてよかったと思ってる! 19 審神者な名無しさん 姐さんマジで頼りになるよな。 うちもこの前、第一部隊が検非違使にボロ負けしたんだけど、 喝入れてくれたの姐さんだった。 20 審神者な名無しさん 相談してもいいか? 21 審神者な名無しさん うちの姐さんは太刀、大太刀連中を尻に敷いてて…… って相談者か? とりまコテとスペよろ。 22 扇審神者 コテはこれで。 スペック ・男。 ・いろいろあって神気とか受けたんで、外見は20代半ばで止まった。 ・わけあって、本丸はない。今の刀剣は近侍(鶴丸国永)のみ。 ・審神者だけど、審神者というか、政府関連の仕事メイン。 23 審神者な名無しさん >22なんかほんとワケあり臭がするな。 24 扇審神者 実際、ワケありなんだ。 だから、相談するのに申し訳ないが、フェイクを入れまくることになると思う。 構わないだろうか? 25 審神者な名無しさん 何だと! 構わんよ。 どうせ審神者なんざ、機密の塊みたいなもんだ。 26 審神者な名無しさん そうそう。むしろ、フェイク入れてくれないと。 特定されて敵襲受けたなんて、寝覚めわるいからなー。 27 審神者な名無しさん 何かあっても、審神者は本丸から出て助けに行けるわけじゃないし。 28扇審神者 ありがとう。 お言葉に甘えて本題に入る。 この間、近侍にユイノウカッコカリをしようと言われたんだ。 どうしよう? 29 審神者な名無しさん >28おいおい。えらくシンプルな相談だな。 まぁ、君の淡々とした混乱具合は分かるが……。>扇審神者 30 審神者な名無しさん >28どうしようも何も。 したくないなら、しなくてもいいんじゃね? ユイノウなんて名前ついてるけど、 実態はただの練度上限開放のための儀式でしかない。 Loveでやる奴もLikeでやる奴もいる。 それでも気が進まないのなら、やらない方がいいだろう。 31 審神者な名無しさん でも、近侍しかいないんだろ? Like的な意味でユイノウしといたら? 扇審神者の身の安全的には、それが一番だと思うけど。 32 審神者な名無しさん 断ったら、気まずくなること必至だしな。 33 扇審神者 >32むかし、断ったことがある。そのときは神域への誘いだったけど。 34 審神者な名無しさん え。 35 審神者な名無しさん おい!神隠しの危機にさらされてんじゃねーか! 36 審神者な名無しさん でも、無事だったから書き込んでるんだろ? 37 審神者な名無しさん あ。 ていうか、神隠し断った後は気まずくならなかったの? 38 扇審神者 >37ならなかった……と思う。 ウン十年単位で昔の話だから、はっきり覚えてないけど。 もしかしたら、向こうが気を遣ってたのかもしれない。 39 審神者な名無しさん 気を遣うびっくりじじいとか、想像できないんだが。 40 審神者な名無しさん 同じく。でも、個体差とかあるし。 41 審神者な名無しさん >40鶴丸は案外、気を遣うよ? 本丸の中が暗くならないように、わざと悪戯してにぎやかしてるところがあると思う。 ……うん、分かっているんだ。 分かってるが……第一部隊が検非違使にボロ負けして、 泣きながら重傷者を手入れした晩、墨とウスターソースを入れ替えてたのは絶許。 政府に提出する書類、めちゃソース臭くなったジャマイカ。 いちおう読めるから、そのまま封筒に入れて送っちゃったけどさwwwww 42 審神者な名無しさん 送ったのかよwwwwwwwww 43 審神者な名無しさん wwwwwwwww 44 審神者な名無しさん 政府の担当者は犠牲になったのだ(ソース臭的な意味で)wwwww それはともかく、君がユイノウカッコカリをためらう理由は何だ?>扇審神者 したいならすればいいし、嫌なら断ればいい。 神隠しの話見てると、言うことは言う性格みたいだし。 それが、どうしていいか分からなくて相談するってことは、 何か迷いがあるんだろ? 45 審神者な名無しさん やだ、この44男前! 46 扇審神者 >44話し戻してくれて、ありがとう!男前! 実は私は既婚者なんだ>ためらう理由 47 審神者な名無しさん な、なナンダッテー!! 48 審神者な名無しさん >46リアル嫁いんの!? ってか、スぺで年齢止まってるって……。 嫁は今、いくつ? めちゃくちゃ外見年齢の差が開いてるんじゃ……。 49 審神者な名無しさん 50 審神者な名無しさん 51 審神者な名無しさん 52 扇審神者 >49-51ここは無言の多いインター(ry >48嫁は刀剣男士だった。 嫁っていうか、私が人間のままでいたいって言ったら、 相手が祝言で嫁という形で縁を結んでくれたんだ。 そうすれば、私は必要以上に神に近づかなくてすむからって。 それでも、神気受けすぎで、老化は止まってしまったが、それは構わない。 53 審神者な名無しさん ┌(┌^o^)┐ホモォ… 54 扇審神者 >53否定はしない。 誰でもよかったわけじゃなくて、嫁が好きだっただけだが。 55 審神者な名無しさん >54漢前……(トゥンク…… 56 審神者な名無しさん ん? 待てよ? 扇審神者の刀剣は近侍のみ→近侍「ユイノウカッコカリしようぜ!」 →扇審神者「既婚者なんだ……」 扇審神者の嫁の刀剣男士って、誰だよ? 近侍以外にもいんじゃん。 57 扇審神者 清光だった>嫁 58 審神者な名無しさん 加州と祝言したのか!?裏山 59 審神者な名無しさん 一緒に見てる加州が、うらやましそうだ。 60 審神者な名無しさん うちの加州見たら、苦笑してる。 ユイノウカッコカリしたのに、「祝言なんて冗談だよね」みたいな顔で笑うなよ。 笑うなよ……Likeだっつってユイノウしたけどさ……orz 61 審神者な名無しさん 加州Love勢がアップを始めましたwwwwwww 62 審神者な名無しさん まぁ、あいつ初期刀で選べるからな。ユイノウしてる奴多いだろ。 それより、俺は扇審神者の「だった」が気になるんだが。 63 扇審神者 すまん。ちょっと重い話する。 私は元々、本丸持ちだったんだ。 だが、敵襲で本丸が破壊されて、そのとき嫁は破壊された。 私も正気失ったみたいになってたけど、 残ってた今の近侍がそばにいてくれたおかげで今までやってこれた。 近侍は私の事情を全部知ってる。 その上で、ユイノウカッコカリしないかと言ってくれたのは分かってる。 練度的な意味で、した方がいいだろうなってことも。 だが、どうにも嫁にも近侍にも申し訳なくてな。 64 審神者な名無しさん 65 審神者な名無しさん 66 審神者な名無しさん 67 審神者な名無しさん 68 審神者な名無しさん 69 審神者な名無しさん 思ったより、重たい事情だったでござる…… 70 後輩 先輩! 扇審神者って、この間うちの本丸を守ってくれた先輩ですよね!? 俺です! ほら、刀装造りしか取り柄がない後輩です! 71審神者な名無しさん お。関係者きたか? 72扇審神者 !? 後輩!? 待て、君は刀装造りが上手いだけじゃない。 まだ審神者になったばかりだから馴れてないだけで、 きっといい審神者になるからそんなこと言うな。 ってか後輩!!???? 見てたのか? っていうか見るなあああぁぁぁぁぁぁぁ!! 頼むから今すぐスレ閉じてくれ!!!!!!!111!!! 73 審神者な名無しさん 扇審神者が発狂したぞ。 74 審神者な名無しさん 静かな混乱→本格的な混乱ってかんじだな。 75 審神者な名無しさん 今北産業 76 審神者な名無しさん >75 ユイノウカッコカリ相談 後輩登場 扇審神者が発狂 77 審神者な名無しさん >75 ガチ祝言 嫁は加州 近侍がユイノウカッコカリ希望 78 審神者な名無しさん >76-77 なるほど分からん。ログ辿ってくる。 79 審神者な名無しさん 言ってらノシノ 80 審神者な名無しさん 話戻そうぜ。 後輩は直に扇審神者と近侍を見たことがあるんだろ? どんな様子だった? 81 後輩 ・扇審神者先輩マジっょぃ ・近侍と息ぴったり ・元恋人が加州だと聞いてたけど、近侍とちゅーしててびっくりした。 ・二人の事情を知るうちの三日月に聞いたら、ちゅーじゃなくて神気の受け渡しだって。 ・でもちゅーじゃん!? 明らかにちゅーしてたじゃん!? 好きでもない同性とほぼ毎日ちゅーとか、考えられません!!11! うちの三日月と鶴丸と俺の結論 →とりあえずユイノウカッコカリしてみようよ! 82 審神者な名無しさん 83 審神者な名無しさん 84 審神者な名無しさん 85 審神者な名無しさん 86 審神者な名無しさん ていうか、扇審神者、結論出てるじゃねぇか! 何だよちゅーって! ユイノウしとけよ、さっさと! 87 扇審神者 だ が 断 る 。 >後輩 あとで本丸裏な。 88 審神者な名無しさん 君、本丸ないのにwwwwwwwww 89 審神者な名無しさん wwwwwwwwwwwwwwwwww 90 審神者な名無しさん どこの本丸裏だよwww>扇審神者 91 扇審神者 あ。 92 審神者な名無しさん もしかして:扇審神者わりと天然? 93 後輩 もしかしなくても:かなり天然 94 審神者な名無しさん 扇審神者、天然かー。 真面目系天然、神婿、っょぃとかまじ属性盛杉。 95 扇審神者 天然じゃない、と思う。 ……とりあえず、ここで相談してて思ったんだが、やっぱり近侍とユイノウはできない。 近侍のことは大事だが、一度ガチで祝言挙げた身だし、嫁のことは今でも愛してる。 近侍はそれでもいいって言ってくれたけど、私はだめだ。 96 審神者な名無しさん 聞いてると、君はかなり近侍のことが好きみたいなんだが。>扇審神者 だって、Love的にもユイノウはだめだし、だからといってLikeとして割り切ることもできないんだろ。 君は近侍をLove的に好きになりはじめてるんじゃないのか? 嫁に申し訳ないというのも、別の相手に恋心を抱きだした言い訳なんじゃないのか。 97 審神者な名無しさん >96おい。エスパーはやめてやれ。 >96の言うことは正直、俺も思ったが、扇審神者を追い詰めるの(・A・)イクナイ!! ネットの掲示板なんて、今や廃れた情報共有手段だ。 それでもここにいる奴らは、旧式のこの手段が好きで集まってる。 ユーザーの状況も考え方もそれぞれに違うが、 袖すれ合うも多生の縁て奴だろう? この旧式の掲示板くらい、優しさ優先ちゃんねるで行こうぜ。 98 審神者な名無しさん 泣いた。 99 審神者な名無しさん (´;ω;`)イイハナシダナー 100 エスパー96 100ゲトしつつ、ごめん。>扇審神者 言いすぎたみたいだ。 101 審神者な名無しさん 謝罪しつつ、抜かりなく100ゲトしていくエスパーに嫉妬 102 審神者な名無しさん でも、そこに痺れる、憧れるぅ!! 103 エスパー (ノ∀\*)キャ 104 扇審神者 エスパーは正しい、ので謝らなくていい。 確かにそうだ。 私は少なからず近侍に惹かれてるんだと思う。 でも、惹かれているからこそ、近侍とはユイノウできない。 私は近侍の望むようなものを、本当に何も持っていない。 ユイノウカッコカリがガチな結納と違うことは分かってる。 だけど、どういう形であれ、何らかの縁を結ぶ行為には違いないんだ。 私は近侍を私に縛り付けたくはない。 相談したのに、我儘言ってすまない。 105 審神者な名無しさん 106 審神者な名無しさん 107 審神者な名無しさん 108 後輩 先輩! そんな結論、先輩も近侍も救われませんよ! 109 エスパー そうだ。だいたい、君のその選択で、近侍が本当に君から離れていってもいいのか!? 縁を結ばずに自由の身でいさせるって、そういうことだぞ!? 110 扇審神者 近侍のことは好きだけど、それも仕方ないと思ってる。 111 審神者な名無しさん >110そこまで覚悟してるなら、俺たちには何も言えないな。 ここでできるのはあくまで相談だ。 決めるのは自分でしかないからな。 112 審神者な名無しさん 嘘だろ……。 相手はお前の事情を全部知ってて、その上でって言ってくれてるのに……。 エンダアアアァァァァしてみせてほしかったよ……。 113 扇審神者 すまない。 せめて相談に乗ってくれたお礼に安価していく。 ユイノウカッコカリの断り方>130 114 審神者な名無しさん バッドエンド……と思いきやいきなり安価きた! 115 審神者な名無しさん 急だな。 116 審神者な名無しさん どっちかって言うと、承諾の仕方を安価してほしかったが、仕方ないな。 117 審神者な名無しさん ksk 118 審神者な名無しさん ksk 119 審神者な名無しさん ksk 120 審神者な名無しさん 130なら近侍とちゅーしてから話を切り出す! 121 審神者な名無しさん 早かったか ksk 122 審神者な名無しさん ksk 123 審神者な名無しさん ksk 124 審神者な名無しさん 130なら『いい日旅立ち』を歌ってから、近侍に断りを告げる! 125 審神者な名無しさん 130なら近侍の近侍を掴んで怒らせて嫌われる! 126 審神者な名無しさん ksk 127 後輩 130ならうちの本丸でもう一度話し合いましょう! 三日月たちも先輩に言いたいことがあるって! 128 審神者な名無しさん 130ならナース服を着て近侍に「実は女装趣味がある、ので、ユイノウはお断りだ!」と わけのわからん理由で断る。 129 審神者な名無しさん 130なら近侍に「結婚しよ」と言う! 130 エスパー 130なら近侍に神気受け渡しじゃないちゅーをする。 それでもまだ断る気があるなら、もらった扇を返す。 131 審神者な名無しさん 130なら近侍を押し倒して、嫌われるまでセクハラ。 132 審神者な名無しさん 130なら踊りながら、めっちゃいい発音で近侍に「No Thank you」と言う。 もちろん、決めポーズも忘れない。 133 審神者な名無しさん 決まったな。 134 審神者な名無しさん ん? てか130の内容……?? 135 扇審神者 >130神気受け渡しじゃないちゅーとか……まじか。 そんなん、嫁としかしたことない。 近侍相手にできるかな……。 136 審神者な名無しさん >135安価はーー? 137 審神者な名無しさん >136ぜったーーーい!!! 138 扇審神者 あ 139 審神者な名無しさん お? どうした? 140 審神者な名無しさん あ。今、うちの端末に政府からの警告メッセージ北。 141 審神者な名無しさん うちもだ。 出陣部隊呼び戻さなきゃ。 142 審神者な名無しさん うちも。本丸襲撃発生だって……! 遠征部隊大丈夫かな……。 皆、政府のメッセージに書いてあるだろうが、 本丸の門を閉じて警戒レベル最高水準な! 143 審神者な名無しさん あと、本丸襲撃の対策チームに入ってる本丸! 出動要請かかるから、待機ヨロ! 144審神者な名無しさん 対策チームメンバー、出動ありがとう! このスレは審神者Lv刀剣男士Lvともにカンストした奴が多いから、 対策チームのメンバーもいるんだよな。 このスレいるけど、俺はそこまでの練度ないからチームに入ってないんだ。 本丸で応援してる! 145 審神者な名無しさん 私も応援してる! 146 扇審神者 私も出動要請が来た。 相談中で悪いが、行ってくる。 147 後輩 俺もサポート要請来ました。 先輩、現場で会いましょう! 148 審神者な名無しさん 行ってらノシノ 149 審神者な名無しさん がんばれよぉぉぉ! 150 審神者な名無しさん 安価のことは忘れて、ひとまず無事に帰ってこいよ! 151 審神者な名無しさん あ 152 審神者な名無しさん >151どうした? 153 151 なんか地震 襲撃されてんの、うちの本丸かもしれん。 ユイノウカッコカリした近侍、遠征でいないんだ。 あとの子は比較的、練度が低め。 どうしよう!!!??? 154 審神者な名無しさん 落ち着け! 対策チームがすぐに行くから、 何がなんでも持ちこたえるんだ!! 155 審神者な名無しさん >151負けるなよ!!! 〜〜以下、151を心配する声でスレが進む〜〜 *** その本丸は濃い瘴気に取り巻かれていた。 母屋の周囲には、敵の刀がひしめいている。しかし、母屋は幾重にも結界に守られて、敵の侵入を許していない。さらに幸いなことに、敵の数は多いものの、さほど力の強いモノはいないようだった。歴史修正主義者たちがこの本丸の力量を見誤ったのか、或いは以前の襲撃で大物の怨霊を使いすぎたのか。いずれかは分からないものの、これは味方にとっては好都合だ。 私は本丸の裏にある滝の傍で、母屋の様子を見守っている。国永は別の審神者とその精鋭部隊と共に、敵の刀たちと交戦中だ。後方にあたるこの滝の私の傍らには以前、助けた刀装造りのうまい少年審神者――今は刀装師“夕霧”という号を持つ――がいた。彼が連れてきているのは、薬研と石切丸。刀装師の彼の刀剣たちの中で、彼らには特殊な技術があるからだ。 今回は複数の本丸に対して、襲撃が確認された。そのため対策チームは幾班にも分散されてしまっている。少ない戦力を補うために、私たちの班には刀装師の少年が組み込まれた。以前、彼の本丸が襲撃されたときと同じく、刀剣男士が刀装兵を操って戦力とするために。 私は戦闘が行われているであろう母屋の方を見ながら、手の中の扇をもてあそんだ。以前、国永に快気祝いとしてもらった扇だ。もらってからさほど時間は経っていないが、常に身に着けている。というか、身に着けて霊力を込めていた。その扇をパチンパチンと開いては閉じる。その度に、扇に宿った霊力と贈り主である国永の神気のせいで、瘴気が浄化されていく。 待っている間、ずっとそうしていたので、滝の周囲はけっこう瘴気が浄化されている。というか、現代よりもよほど清らかな空間になっているかもしれない。 「……なぁ、少し落ち着いたらどうだ? “六条の君”。あんた、ちょっと瘴気を浄化しすぎだ。一日くらいここに立ってたら、あんた一人でこの瘴気、全部、浄化できるんじゃねぇか?」薬研が呆れ顔でため息をつく。 「先輩……。スレのことでストレスを感じているのは分かりますが……」刀装師もおずおずと言った。 「スレ? スレは関係ないですよ。それよりも、私は戦いたいんです。待っているのはどうも性に合わないもので」 「同田貫みたいなことを言わないでくれるかな? 君はもっと平和主義者だと思っていたよ」 石切丸が言ったとき、不意に前方から敵の短刀が飛び出してきた。私はとっさに手にしていた扇で敵を打つ仕草をする。神気と霊力をたっぷり含んだ扇に、敵は触れるまでもなく消えてしまう。私は静かに息を吐いた。 「……先輩、その扇ですか? 安価の」 「え? あぁ……そう、ですね」 「さっき開いたとき、一瞬、字が書いてあるように見えたんですけど……」 「書いてありますよ。私は読めませんが」 私は扇を広げてみせた。途端、石切丸が目を丸くする。 「……その文字、というか歌、恋歌じゃないか。しかも、なかなか情熱的な」 「え?」 驚いて、私は広げた扇面の文字を見た。石切丸が歌の解説をしてくれる。それを聞いた薬研がヒュゥと口笛を吹いた。刀装師はといえば、顔を真っ赤にしている。たしかに歌は艶めいた内容だった。 扇をくれたとき、国永は歌については何も言わなかった。それが何を意味するのか、分からなかった。ただ、この扇を持っていてはいけない、という気持ちが強くなる。私は扇を閉じて、懐にしまった。それを見て、刀装師が不安そうな顔をする。 私はまだ十代の彼を、自分の色恋沙汰に巻き込んでしまったことを後悔した。 一時間も経たないうちに、敵は本丸から掃討された。ちょうど襲撃された本丸の遠征部隊も戻ってきて、加勢してくれたおかげだろう。おもったよりも早く片付いた。対策チームの審神者と刀剣男士に混じって、国永が私の元へ戻ってきた。政府への報告が終わったところで、私たちは皆と別れて政府の宿舎へと帰っていく。 別れ際、刀装師の“夕霧”が心配そうにしていたのが、少し申し訳なかった。 その日は疲れていたので、私も国永も早めに休むことにした。入浴を終えて、それぞれの寝室へ戻る前にいつもの日課を行おうと国永が近づいてくる。少し緊張した面持ち。そういえば、国永は私にユイノウカッコカリを申し込んだ日から、この日課のときにはいつも緊張している。それをさりげなさで上手く隠しているのだ。 しかし、この日は違った。 国永が口づけをしようと顔を寄せる前に、私が唇を押し付けたのだ。安価を実行するつもりだった。みっつ数えて離れようとすると、急に国永は私を抱きしめて口内に舌を差し入れてきた。温かく湿った感触が口内をまさぐる。けれど、嫌悪感はまったくなかった。 それどころか、高揚で頭の芯が痺れたようになる。 「んっ……ふ……ぅ……」 舌を絡め取られて、角度を変えながらゆるゆると吸い上げられて。フワフワと腹の底が浮つくような感覚がこみ上げてくる。急に足の力が抜けて、私はズルズルと床に座り込んだ。神気の受け渡しではない口づけをして、よりはっきりと自覚してしまった。 私は国永が好きだ。好きだからこそ、離れなくてはならない。だって、私は清光への愛情をずっと持っていたい。今の私の何かが変わってしまうくらいなら、何かを捨てて前へ進むくらいなら、ずっと同じ場所に留まっていたって構わない。 だが、国永をそこに縛り付けたくないのだ。 「主、大丈夫か?」 国永は慌てて、座り込んだ私の前にひざまずいた。視線を合わせて、私の顔をのぞきこむ。私は寝間着の着物の懐から扇を取り出して、国永へと差し出した。 「――この扇の歌の意味を聞いた。すまないが、私が持っているわけにはいかない。それと、ユイノウカッコカリもできない。……ずっと傍にいてくれたのに、すまない。こんな勝手な主は、見捨ててくれていい」 「だが断る」そう言うなり、国永は私を抱きしめた。 「は?」 「俺は君が好きだ。君も俺を好きだろう? スレを見ていたから、知ってる」 「は?? え?? …………――見てたのか?」 「見ていたとも! というか、俺が見ているスレで君がいきなり相談を始めたんだ。俺はエスパーというコテハンで君に絡んだ」 「え?? あれが、国永……? というか、何で扇返せって?」 「扇を返すとなると、さすがの君でも何が書かれているか調べようとするだろうと思ったんだ。何せ君ときたら、あの扇を戦場でほとんど暗器として使い出すものだから、さすがの俺も驚いたぜ」 「う……。道具は使いたおす主義なんだ」 「別に悪いと言っちゃいないさ」国永は苦笑した。「ただ、歌の意味を知れば、君はもう少し俺に心を向けてくれるんじゃないかと思ってな。……まぁ、何だかんだで俺の意図は成功したようだが」 「成功は、してない。……というか、スレ見てたなら分かるだろう。私は――」 言いかけた言葉をキスでふさがれる。すぐに顔を離した国永は、恐ろしいほどの真顔で私を見つめていた。 「主よ、多少なりとも俺に情けを感じるのならば、どうか俺に落ちてくれ。魂をくれとは言わない。清光を愛していて、構わない。というより、本丸の皆のことを大切に思っていてくれるのは、俺にとっても嬉しいことだ。――ただ、いずれこの世から消えゆく君の、うつし世にある刹那のときを俺に与えてほしい」 「できない! 私は清光を愛していたいんだ。愛する人を失って、それでも生きていて。最初は呼吸をするのも辛くて、死んでしまいたいくらいなのに、だんだん平気になっていくんだ。時間が経てば涙が乾いて、おなかが空いて、笑えるようになる……。そんな自分が嫌なんだ」 本当はずっと、清光を失った悲痛を抱えていたかった。けれど、生きろと宗近に背を押され、国永に生かされて。いつの間にか痛みが薄れていく。それが怖かった。ずっと変わらずにいられたら、どんなに楽だろう。きっと私は無意識のうちにそう思って、同じ場所に停滞しつづけていた。だから、たとえば神気の受け渡しのときに触れる国永の手の温かさだとか、元気づけようとしてくれる優しさだとかに見て見ぬふりをしてきたのだろう。 変わりたくなかったから。前へ進みたくなかったから。 私は涙声で言葉を続けた。 「私は前へ進みたくない……。ずっと清光を失った悲しみの中にいたいんだ。だけど、お前をそこに縛り付けたくはない。だから……私を見捨ててほしい」 「駄目だ」 「どうして」 「俺が君を愛しているからだ。……それに、君は俺が神域に誘ったとき、人でありたいからと拒んだ。人であるということは、儚いということだ。うつろいゆくということだ。人であることを選んだ君は、それを受け入れなければならない。忘れることも、薄れることも、愛することも、喜びも」 そう諭す国永の金の瞳は、底がないかのようだった。いつもは無邪気に振る舞う彼だが、こうして見ると神なのだなと思い知らされる。と、国永はふわりと目を細めて笑った。私の頭を胸に抱きよせて、ゆっくりと撫でる。 「変化するということは、心躍ると同時に苦しみでもあるだろう。誰もがそれに適応できるわけではないからな。だが、主よ、痛みも喜びもすべて受け入れろ。俺が共にいる。君は俺に何も与えられないと言うが、人の子の喜びや悲しみは我ら神には感じることのできぬ大きな感情。それを共有させてくれるだけで、俺はもう君からもらいすぎなほどだ」 「本当に?」 「本当だとも。……だから」国永は私の手の中から扇を取り、差し出した。「改めて頼む。俺と縁を結んでほしい」 私は震える手で、扇を受け取った。 **** 〜〜本丸襲撃事件から一日経って、スレが進んでいる〜〜 899 審神者な名無しさん それにしても、襲撃対策チームが皆無事でよかったな! 900 エスパー 900ゲト ここで相談してた扇審神者を覚えてるか? いちおう、その後の報告に来たんだが。 901 審神者な名無しさん 覚えてる覚えてる! ってか、扇審神者も怪我しなかったんだよな? 902 審神者な名無しさん ちゃんとユイノウカッコカリ断れたのかなぁ。 903 エスパー 扇審神者なら、怪我はなかったぞ。 904 審神者な名無しさん ん? てか、なんで扇審神者本人じゃなくて、エスパーが報告してるんだ? 知り合いか? 905 審神者な名無しさん あ 906 審神者な名無しさん あ! 907 エスパー 知り合いというか……まぁ、知り合いかな。 扇審神者は俺の主だ。 908 審神者な名無しさん 909 審神者な名無しさん 910 審神者な名無しさん 911 審神者な名無しさん 912 審神者な名無しさん 913 審神者な名無しさん 914 審神者な名無しさん 915 エスパー改め近侍 ここは無言の多いインター(ry 916 審神者な名無しさん (;゚ロ゚)ハッ !?工エエェ(゚〇゚ ;)ェエエ工!? 917 審神者な名無しさん エスパーまじか つか、びっくりじいさん、自分の主の相談に乗ってたわけ? 918 近侍 どうだ! 驚いたか! 919 審神者な名無しさん >918驚いたよ! ってか、ID見たらエスパーのコテつける前からいるのな。 雑談になりそうなとこで軌道修正した44とか。 920 審神者な名無しさん mjd 921 審神者な名無しさん それを言ったら、扇審神者が相談始める前から書き込んでるIDじゃん。 まさか、近侍が監視してるスレで相談するとは……扇審神者、不運なのか迂闊なのか。 922 近侍 おっと、うちの主の悪口はやめてもらおうか。 主はちょっと朴念仁でちょっと天然なだけの戦闘狂だ。 923 審神者な名無しさん え、扇審神者、戦闘狂なの。 後輩も扇審神者は強いって言ってたけど……。 924 近侍 主は強いぞ。刀剣男士いらない系という奴だ。 俺が恋歌(主は読めない)を書いた扇を贈ったら、 霊力練り込んで瘴気の浄化とか弱い敵祓うのに使ったwww 正直「ちょ、その発想はなかったwww」とオモタ。 まぁ、俺はもともと刀剣だから、使われてこその道具だという意識がある。 扇の用途とは違うが、主が生命を預けて使ってくれているのは、むしろ嬉しいくらいだ。 925 審神者な名無しさん 恋歌書いた扇だって? それで、扇審神者のコテだったのか。 読めないなりに、何か意識に引っかかってたんだろうな。 926 審神者な名無しさん ってか、歌は何書いたの? 927 審神者な名無しさん 扇の写メうpしる! 928 審神者な名無しさん うp!うp!>近侍 929近侍 ほい。 つ【黒い漆塗りの骨に真珠色の扇面の扇が写っている。扇面には天の川のように銀箔が一筋、散らされていて、その上に流麗な文字が書かれている。】 ちな、字は渡す前に俺が書いた。 930 審神者な名無しさん >929おぉ!雅だ! 931 審神者な名無しさん 鶴丸、いちおう平安男子だもんな。 932 審神者な名無しさん っていうか、一緒に見てたうちの三日月がニヤニヤしてるんだが。 三日月「ほぅ。鶴もなかなか情熱的だな」 933 審神者な名無しさん え? 何が書いてあるの? 934 審神者な名無しさん 訳plz 935 近侍 >933-934 言わせんな、恥ずかしい/// 936 932 三日月に訳教えてもらった。 簡単に言うと、「あなたが夜毎、夢に出てくるので、恋焦がれるあまり死んでしまいそうだ」らしい。 937 審神者な名無しさん 938 審神者な名無しさん 939 審神者な名無しさん >936ありがと。 ってか、びっくりじじい、そんなこと考えるのか。 何というか、あれでも平安生まれなんだなぁ。 940 審神者な名無しさん ヤバイ。なんか恥ずかしくてうちの鶴丸の顔が見れん。 941 審神者な名無しさん うちも。 942 審神者な名無しさん 一緒に見てた鶴丸が、赤面しながら悶絶してる。 943 近侍 審神者連中の俺へのイメージっていったいどんなだよ。 944 審神者な名無しさん >943びっくりじじい。この一言に尽きる。 945 審神者な名無しさん >944同意 946 審神者な名無しさん >944激同 947 近侍 そうか 少しは己の行いを……改めるつもりはないがな! それより、スレの残り少ないから報告する。 扇は結局、主の手元にある。 今度は歌の意味を知った上で、主が受け取った。 エンムスビカッコカリもすることになった。 まぁ、俺は別の形で主と縁を結べたから、 エンムスビカッコカリはおまけみたいなもんだが。 948 審神者な名無しさん >947 別の形の縁って? どういうこと? 949 審神者な名無しさん >948 扇(恋歌が書いてある)を歌の意味まで了解して受け取ったってことは 恋仲になるのを了承したってことだろJK 950 審神者な名無しさん mjk 951 審神者な名無しさん ( ゚д゚)ポカーン 952 審神者な名無しさん ( ゚д゚) 953 審神者な名無しさん ( ゚д゚ ) 954 審神者な名無しさん >953こっち見んな 955 近侍 まぁ、皆の想像どおりだとだけ言っておく。 主はちょっといろいろあって、泣き疲れて眠ってるんだ。 もうじきスレが終わるから、俺が代わりに報告させてもらった。 主の相談に乗ってくれて、礼を言う。 ありがとう 956 審神者な名無しさん 俺たちはただ外野として勝手なこと言ってただけだ。 決めたのは、近侍と扇審神者だろ。 その選択が二人にとって幸せなものであればいいんだ。 って真面目に書いたが、え? 泣き疲れて眠ってるって……? 957 審神者な名無しさん もしかして:アーッ! 958 審神者な名無しさん そうなの? そうなの? 959 近侍 >957-958想像に任せる が 俺は今、主と同じベッドの中でこのスレを開いている 960 審神者な名無しさん エンダァァァァ 961 審神者な名無しさん イヤァァァァァ 962 審神者な名無しさん リア充爆発しろ!まじで爆発しろ! 963 審神者な名無しさん 扇審神者の寝顔うpしる! 964 近侍 主の寝顔は俺のものだ 965 審神者な名無しさん 966 審神者な名無しさん 967 審神者な名無しさん ゚+.(*ノェノ)゚+ 968 審神者な名無しさん やめて! 魔法使いのライフはもう0よ! 〜〜騒いでいるうちにスレが終わる〜〜 *** 国永は笑いながら、携帯端末の電源を落とした。 ベッドの傍らには、泣きはらした顔の主が子どものように眠っている。ただし、スレ民の予想とは違って、しっかりと寝間着の着物を着こんでいた。もちろん、国永も着物の乱れはない。昨日はただ話をして、抱きしめて眠っただけなのだから当然だ。 しかし、それで十分だった。 主が国永に感情を見せて、しかも甘えてくれるようになるまで、いったいどれほどの時がかかったことか。それを思えば、今すぐにすべてを手に入れようと欲張る気にはなれなかった。というか、欲張ろうにも主の意思を無視すれば、主を加護する連中が黙ってはいまい。 今はただ、誰よりも近くにいられるだけでいい。 国永は主の髪をそっと撫でた。 外はすでに夜が明け、カーテンの隙間から日が差し始めている。けれど、もう少しだけ、この幸せを抱いていたい。そう思って、国永は主の隣にもぐりこんだ。彼の穏やかな寝息を聞きながら、そっと目を閉じる。少なくとも今、見る夢には主は出て来ないだろう。本物の彼がすぐそばにいるのだから。 終わり。 ユイノウカッコカリについて語るスレpart36pixiv投下2015/04/19 |