Party3 side n *nはアキラに失恋済み。 *ほのかにn→←エマな過去あり。 *神様はいない〜云々の話題を含む。 *上記が苦手そうな方は回避してください。 ――この世に神はいない。 ENEDの研究施設にいた頃、nは己に言い聞かせたものだった。 nは幼い頃に囚われ、研究施設で人間的な感情を奪われて、完璧な戦闘兵器として作り変えられた。身に受けた数々の非人道的な処置は、もしも善悪の判断のつく神が天に存在していたならば、決して許さなかっただろう。しかし、戦争のために残酷なプロジェクトを実施するENEDにも、戦争で多くの兵を死なせる政府にも、天罰が下る気配はなかった。 だから、思い至ったのだ――天には神はいないに違いない、と。 もっとも、後になってみれば、当時の己は心の底では神を信じたがっていたのかもしれない、という気もしないでもない。いつか己を救ってくれる存在は必ずいるはずなのに、いつまでも救いの手が差し伸べられないことが苦しくて。その怒りから、神への不信感を抱いてみせようとしていたのだろう。 しかし、研究施設での苦痛に満ちた経験も、己の境遇への怒りも、何もかも、今や時の流れの中に埋もれていきつつある。第三次大戦が果て、n自身がラインの原液となるニコルウィルスを提供したことから起きたイグラも三年前に幕が下りた。その後の日興連とCFCによる内戦もこの間、終わった。 最近になってようやく、nはかつての己の怒りについて、冷静に考えられる気がするのだった。 *** ホッカイドウの大地を白く覆う雪が、赤く血に汚れている。そこで犬が一匹、息絶えていた。nが世話になっている農場で飼われていた犬だった。 「シロ……。こんな、ひどい……」 来年十二になる農場の娘・ユキは犬の名を呼んでぽろぽろと涙をこぼした。そんな娘を慰めるように、父親で農場主のサイトウが彼女の肩を抱く。 「朝、シロがそわそわしてたんで、外に出してやったんだ。そうしたら、どこかへ走っていってしまって。気が済めば戻って来るだろうと思っていたが、こんなことになるとは……。熊の仕業か……」 「ひどいわ! シロは何も悪いことなんてしてないのよ! 神様はどうしてこんな意地悪をするの」 「――この世には、神は存在しない……」nは思わず呟いた。 途端、ユキは深く傷ついたように顔を強張らせた。「nのばかっ!」と叫んで、父親の手を振り払って家の方へ走り去る。 「ユキ! 熊がいたら危ない――」サイトウが慌てた。 「大丈夫だ、サイトウ。熊の仕業ではない。ユキの走っている方向にも、危険な気配はない」 「熊じゃないって、じゃあ、シロは……」 「〈でき損ない〉がやったんだろう。野原の方に気配がある。――ここからは、俺の仕事だ。お前がこの場に留まっていて、万が一ということがあってはいけない。一度、家に戻っていてくれ」 サイトウは心得顔で頷いた。それ以上何も言わず、娘を追って農場の方へ戻っていく。 nは彼とは逆に、畑を囲う柵を乗り越えて進んだ。柵から先は、春になれば野の草花が生い茂る野原だ。冬の今は雪に覆われた野原を、nはまっすぐに歩いて行く。目印がなくとも、迷うことはない。いつでも、nは己が目指すべき相手の気配を感じることができた。戦闘兵器として、そのように作られたのだ。 やがて、nは窪地にたどり着いた。周囲の地面より少し低くなったその場所に、男が一人、倒れているのが見える。男はガリガリにやせ細り、ボロボロの粗末な衣服を身に着けていた。髪も爪も伸び放題だ。 ここは冬のホッカイドウだ。よくも粗末な衣服だけで、凍死せずに済んだものだとnは思った。ニコル保菌者で強靭な肉体を持つnでも、今の気候ではコートを着込み、手袋を嵌めなければならないというのに。 nはほうっと白い息を吐き、男へ近づいた。男は薄く開いた目でnを見たが、暴れようとはしなかった。飢えがひどく、動く気力もないのだろう。nは慎重に男を見分した。一見するだけで、普通の人間ではないことが分かる。唇からはみ出すほどの長い犬歯、虹彩が黄色に変化した目、十五センチほどもある長い爪……。間違いなく、男は〈でき損ない〉と呼ばれる存在だった。 広大なホッカイドウには、かつてENEDの関連施設が置かれていた。ホッカイドウのENEDの関連施設は、当時の首都であったトウキョウ――今の旧祖だ――の、いわば下請的な存在だったらしい。nも一度はホッカイドウの施設に収容されたが、ニコルの保菌者となった直後にそこからトウキョウへ移送された。 しかし、その後、ENEDはn以外のニコル保菌者を生み出すことができなかった。結果として、〈でき損ない〉ばかりが量産された。 〈でき損ない〉と呼ばれる人々は、ニコルウィルスが上手く定着しなかったENEDの研究の被験者たちだった。ニコルウィルスは、人体を強化すると同時に精神にも影響を及ぼす。〈でき損ない〉たちは、人間離れした力を手に入れる一方で狂気に陥り、誰彼なく傷つける危険な存在だった。 第三次大戦中は、ENEDが彼らを檻に閉じ込めてきっちり『管理』していた。しかし、ニホンが大戦に敗けて政府もENEDも解体されてしまうと、〈でき損ない〉を管理する者はいなくなった。 やがて、〈でき損ない〉たちは焼け野原と化した地を跋扈するようになった。自ら檻を破ったのか、誰かに解放されたのかは、分からない。旧祖地区にいる〈でき損ない〉は、廃墟の街に居残った人々と一括りにされて、ただ『難民』とだけ呼ばれていた。しかし、ホッカイドウの地では、彼らは〈でき損ない〉という名で知られていた。 ホッカイドウには研究施設が多かったため、〈でき損ない〉たちが数多く生息している。彼らは、農場や集落へ忍び込み、人や家畜を襲う。ホッカイドウの戦後復興が他の地域より遅れたのも、〈でき損ない〉たちが原因だ。 nは〈でき損ない〉を狩るハンターとして、二年前からある集落に雇われているのだった。 「ウ……ウゥ……」 窪地の中の〈でき損ない〉が呻いた。ひどく弱っているようだ。 無理もない、とnは思う。今では多くの集落や農場がハンターを雇っている。ハンターたちは、nのように後ろ暗い過去のある者が多く、自らの危険も顧みずに果敢に〈でき損ない〉を狩り続けた。そのため、〈でき損ない〉はかつてのように人々を襲い、喰らうことが難しくなっていた。 目の前の男も、寒さと飢えからシロを喰らったはいいが、衰弱した身体には十分な滋養とならなかったのだろう。尋常ならざる力を得るとは、そういうことだ。身体が多くのエネルギーを要求する。あるいは、他人を殺すウィルスを身に宿さねばならない。それとも、人らしさを失う――。いずれにせよ、力の代わりに何らかの代償を支払うことになるのだ。 nが男の傍に屈みこむと、男が弱々しく唇を動かした。 「……ス……テクレ……。……タスケ……テ……」 命乞いの言葉。〈でき損ない〉の男が人であった頃の記憶の名残が言わせたのだろうか。 nは両手の手袋を外した。左手で〈でき損ない〉の男の頬に触れる。男は人肌の温もりに安堵したように、ゆっくりと瞼を下ろした。それを見ながら、nは腰のホルスターから銃を取り出した。安全装置を外し、銃口を男のこめかみに宛がう。 〈でき損ない〉の男は、何が行われようとしているのか、分かったはずだった。それでも、目を開けもせず、じっとしている。nは引き金を引いた。銃声と共に、男の頭部から血が飛び散る。 殺人への高揚感はなかった。昔からのことだ。ただ、かつての己は自らの手によって失われていく生命を、己とは無関係のものとして眺めていた。今は少し違う。相手が死んでいくのを、己の身に起こったことのように――いや、―生命を奪う己とそれによって死を迎える相手の間には、ほとんど差はないのだというように認識している。天から地上を見下ろし、善悪を判断してくれる神はいない。天罰は下らない。だとしたら、人の生も死も、本当に偶然でしかないのだろう。 もはや、昔のように、存在しない(と思い込んでいる)神への怒りを覚えることはない。 〈でき損ない〉を狩った後にnの心に浮かぶのは、いつも決まった感慨だった。 (……いつかは、俺も生命を奪った者たちと同様に死を迎えるにだろうな……) 人の生死も喜びや悲しみも、どんな幸せも不幸せも、すべては自然現象と等しい。春に花が開き、冬に雪が舞うのと同じ。全知全能の存在の作為などない、時の流れの一部なのだろう。 nがそう考え、戦闘兵器にされた己の境遇に折り合いを付けられるようになったのは、三年前のことだった。三年前に初めて、己の心は“血の運命”から解放されたのだろう、とnは思っている。 三年前に旧祖から脱出した直後、nは赤子も同然の状態だった。動物として生き抜く術は知っている。しかし、人として生きる方法が見当もつかいない。そんな戦闘兵器になり果てたままのnを人に戻してくれたのは――対なる存在であるアキラだった。 三年前のトシマで、nはシキに闘いを挑み、敗北した。けれども、シキはnを殺さなかった。それどころか、内戦の始まった旧祖地区を脱出する際に、nを救い出しさえしている。 シキの情けのある行動は、アキラの説得あってのことだ。 トシマでのシキは、誰よりも強食弱肉の原理にこだわっていた。敗者たるnは、置き去りにされても不思議はなかったのだ。そんなシキを変えたのが、彼と共に時を過ごしたアキラ――己の対になる存在“だった”者だということを、nは知っていた。 アキラは既にシキのものになったのだろう――そう思っていた、けれど。 旧祖を脱出してしばらく後、廃墟に暮らしていた人間を装って避難所に収容されていたnのもとに、アキラが訪ねて来た。彼はわずかな手荷物をまとめており、どこかへ旅立とうとする風だった。 『――n。一緒にここを出よう。エマの話では、俺みたいな非ニコルの存在は噂にすぎなかったみたいだけど、ニコルの保菌者が実在したことは結構、知れ渡ってる。軍の連中があんたの血を調べたらまずい。……それに、あんたはしばらく、軍や戦場から離れた方がいい』 アキラの提案に、nは一も二もなく頷いた。旧祖を生き延びたといっても、その後の身の振り方をnは考えていなかったのだ。ずっと昔に離ればなれになったアキラと再び一緒にいられることも、嬉しかった。 そこで、nはアキラと共に避難所を出た。 あてもない旅だったが、二人は自然と北を目指した。 当時、ニホンは東西に分断されていた。東を支配していたのがCFC、西に陣取っていたのが日興連だ。ただ、最北の地ホッカイドウだけは、第三次大戦後、日興連を支援した国家が一時的に使用していた経緯から、日興連の飛び地となった。 とはいえ、第三次大戦の復興はもともと遅れ気味だった。飛び地として日興連から離れているホッカイドウには、なおのこと復興の手が回りにくい。かつてのENEDの研究所跡地から〈でき損ない〉たちが解き放たれたままであることも、復興に対する大きな障害となっていた。 つまり、三年前のホッカイドウは、実質的には行政の目が行き届かない土地だったと言える。ニコルウィルスという秘密を抱えたnとアキラがホッカイドウを目指したのも、無理のない話だった。 二人がホッカイドウに渡ったとき、そこでは先に復興団としてやって来た人々が、土地に根付こうとしていた。彼らは家や農場を造り、荒れた土地を整備し始めていた。しかし、〈でき損ない〉たちはお構いなしに現れて人々を襲っていく。そこで、〈でき損ない〉を狩るハンターが必要とされていた。 nは、すぐにハンターの募集に応じた。生活していくために、他に手段もなかったのだ。雇い主はすぐに見つかった。今もnが世話になっている農場主のサイトウだ。 nとアキラは、農場の敷地の片隅に小屋をもらい、生活を始めた。nはハンターとして、〈でき損ない〉狩りを。アキラは初めnの助手ということになっていたが、主に農場の手伝いをした。nがアキラに手を血に汚さないでくれと懇願したからだ。対の存在であるアキラは、nにとってはいつまでも、一種の聖域のようなものだった。アキラは最初、nだけを戦わせることに渋ったが、結局、根負けしてnの願いを受け入れてくれた。 農場での生活は、穏やかに過ぎていった。アキラは温かくnに接した。笑うこと、食べること、泣くこと、楽しむこと――記憶の底に封じ込められていた人としてのnを、アキラは次第に呼び覚ましていった。 かつて、nが最後に封じ込めた人としての感情も。 『――寂しいの?』 『今度会ったら、俺がずっと傍にいてあげる。そうしたら、寂しくないでしょ?』 昔、ENEDの研究所の庭で幼いアキラが告げた言葉。戦闘兵器であった頃のnは、彼の言葉に縋って生きていっても過言ではない。そのことについて、nは自分が無意識のうちに非ニコルであるアキラに惹かれていたのだろうと考えていた。 けれど、人としての己を取り戻してようやく、理解した。ニコルや非ニコルは関係ない。血の運命からは離れたところで、己はただの一人の人として、アキラという人間を求めているのだろう、と。そうした感情には、覚えがあった。ENEDの研究所にいたときに己の担当研究員だったエマとの間に、微かに生じかけていたそれは、しかし、花開くことなく枯れてしまった。エマがトシマでしようとしたことは――確かに、互いの間にあった感情が歪んでしまった結果だったのだろう。 (――もう二度と、あんなことは繰り返したくない) そう思ったから、nはある日アキラに告げた。『愛している』と。ホッカイドウへ来て半年ほど経った夜のことだった。nの言葉を聞いたアキラは、じっとnを見つめた。 『……n。その言葉がどういう意味だか、分かって言っているのか?』 『もちろんだ』 『そうか。……聞き返したりなんかして、悪かったな。……でも、俺はあんたの気持ちには応えられない』 アキラは、愛の告白を受けたにしては、冷静な面持ちだった。しかし、同時に痛みを感じている風でもある。 『なぜだか聞いてもいいだろうか?』nは尋ねた。 きっとアキラを困らせることになると分かっている。それでも、聞かずにはいられなかった。 『他に愛している相手がいる。この気持ちが報われることはないというのは、分かっているんだ。その相手を好きでいるのをやめたら、きっと楽だろう。……でも、やめられない。あいつを想うことをやめたら……この気持ちを失くしたら、俺は俺として立っていられなくなる気がするんだ』そう言って、アキラは痛みを堪えるように目を伏せた。 翌日、アキラはnの元から旅立っていった。nは止めなかった。アキラには、己の傍ではなく他にいるべき場所があるような気がしていたからだ。悲しみや苦しさ、寂しさが押し寄せてきたが、一人になったnはそれでもどこか爽快な気分だった。 アキラを――己のニコルウィルスと対になる者を苦しめるほどの執着をせずに、きちんと手離すことができた。このときになって、ようやく、nは己が完全に血の運命から解放されたような気がしたのだ。 農場に戻ったnは、サイトウに連絡して〈でき損ない〉の死体を処分した。また、死んだ農場の飼い犬シロの埋葬も済ませる頃には、日が暮れ始めていた。農場の娘ユキはnの言葉に余程、傷ついたらしい。シロの埋葬の間もその後も口を利こうとはしなかった。 その日のうちに仲直りできないことを、nは少しだけ寂しく思った。なぜなら、翌日から本州のシキの家に呼ばれていて、数日ホッカイドウを離れることになっているからだ。決して今生の別れというのではないが、農場で二年余り過ごして妹のようにも思えるユキと仲たがいしたまま離れるのは、残念だった。 (……シキとは五年以上も平気で憎しみ合い続けた俺が……変わったものだな) 翌朝、nは己の心境の変化に苦笑しながら、農場を出た。そのときだった。家から駆けだして来たユキが、大声でnを呼び止めた。 「ぜったい、ぜったい、帰ってきてね! 遊んでくれるって約束、したんだからね!!」 手を振って叫んだ言葉は、彼女なりの仲直りのつもりだったのだろう。nは知らず笑みを浮かべながら、手を振りかえした。そして、思う。考えの違う者同士でも、時に仲直りはこんなに簡単だ。他人の心を知ることは困難だが、それでも、ふとした拍子にすっと通じることがある。だから、なのかもしれない。愛したことのあるアキラはともかく、あれほど憎み合ったシキにひさしぶりに会ってみたいと思うようになったのは――。 *** シキの家は、西ニホンに位置する。nが到着したとき、シキの住む地区ではまだ雪は降っていなかった。交通機関を乗り継ぎ、目的地へ向かう。 たどり着いたシキの家は、かなり大きな邸だった。インターホンを押して取次ぎを頼むと、中からシキ本人が迎えに出てきた。その後ろには、アキラや処刑人など既に到着していたらしい懐かしい顔ぶれも見える。 「n!」アキラはnの顔を見るなり、声を上げて駆け寄ってきた。「あんた、元気だったか? 俺がいなくなってから、ちゃんと生活できてるのか、心配してたんだ」 「大丈夫だ。お前が色んなことを教えてくれたから。……久しぶりだな、アキラ。お前も変わりがなさそうで、何よりだ」 nは穏やかに言い、目の前のアキラを抱きしめた。愛情も欲望も籠らない、純粋な親愛の抱擁。アキラもそのことが分かったのか、nを抱きしめ返してくれる。しばらくして離れたとき、アキラの背後で微かに苦い表情をしているシキがnの目に飛び込んできた。 そこで、気付く。 (そうか。シキはまだ……) アキラを手に入れてはいないのだろう。だが、まだ想っているらしい。 nは思わず苦笑してしまった。己も不器用だが、宿敵であった彼も、どうしようもなく立ち回りが下手だ。 かつて、nはシキのことを何もかもに恵まれた男だと思い、己には何もないと信じていた。それ故に彼を引きずりおろしてやろうとして、己に対する憎しみを植え付けたような節があった。けれど、今となっては、違うと分かる。己もシキも、それぞれに不完全で、生きあぐねているのだ。nは不意に、シキの不器用さに少しの可笑しさと共感を覚えた。 (俺がただの人であるように、シキもまた、そうなのだろう……) nはアキラの傍らを抜け、シキの元へ歩いていった。腕を伸ばして相手を抱きしめる。アキラにしたように、親愛を込めて。シキは一瞬ぎくりと身を強張らせたが、すぐに力を抜いてnの背に腕を回した。抱擁を受け取ったとでも言うように、ぽんぽんと背を叩いてくる。 「今もアキラを、愛しているのだろう? 告げなければ、いつかその想いは歪んでしまうぞ。歪んだ想いを醜く枯らしてしまうよりは、告げた方が、きっと後悔しない」 そっと囁いたnは、シキから離れると何食わぬ顔で「久しぶりだな」と言った。おそらく、nの囁きに言い返したいのだろうシキは、それでも言葉を飲み込んで「あぁ」とさり気ない態度で頷いた。 (2012/01/22) 目次 |